AI導入サポート

うまくいかなかった指示ほど、残す

書いた人: 服部健太(一宮ではかぜ整体院を経営)

AIに頼んだのに、思っていたものが出てこない。言い方を変えて、もう一度頼む。それでも違う。三度目あたりでようやく使えそうなものが返ってきて、ほっとしてコピーして、画面を閉じる。

閉じた時点で、うまくいかなかった頼み方は消えます。手元に残るのは、うまくいった結果だけ。それで一件落着したように見えます。

ところが翌週、似たようなことを頼もうとして、また同じところでつまずくわけです。前回どう言い直したのか、思い出せない。私も長いことこれをやっていました。毎回ゼロから言い方を探しているのに、探している自覚がありませんでした。

消しているのは、失敗ではありません

外れた指示は、見た目には失敗の記録です。実際に写っているのは別のもので、「この言い方をすると、AIはこう受け取る」という、こちら側の癖のほうです。

外れたときの指示と、うまくいったときの指示を並べてみると、たいていは足りない情報の種類が同じです。誰に向けたものなのか。どの場面で使うのか。どのくらいの長さがほしいのか。この三つのどれかが抜けている、という人が多いはずです。

自分の抜けやすいところが分かると、頼み方が短くなります。最初から足しておけばいいだけなので、言い直しの往復が減る。往復が減ると、AIに頼むこと自体が面倒でなくなります。

残し方は雑でかまいません。スマホのメモ帳に、外れた指示をそのまま貼る。その下に、うまくいった指示も貼る。清書はしないほうがいいです。整えた瞬間に、どこが違ったのかが分からなくなります。

今日からできる最初の一歩

肝は③です。貼るだけで終わると、ただ読まないメモが増えます。一行にまとめる作業が、自分の癖に名前をつける工程になっています。

①と②は、その場でやってしまうのがいいです。あとでまとめようとすると、外れたほうの指示はもう画面に残っていません。

  • ① 今日AIに頼んで外した指示を、消さずにコピーしてメモ帳へ貼る
  • ② その下に、最終的にうまくいった指示もそのまま貼る
  • ③ 二つを見比べて、後から足していた情報を一行だけ書く(誰向け・どの場面・長さ、など)
  • ④ 一行が何日か分たまったら、次に頼むときの下敷きにする

入り口の先へ

どこまで残すかは、頼む内容によって変わります。毎日書くお知らせの文章なら下敷きを作る値打ちがありますし、年に一度あるかどうかの作業なら、その都度やり直したほうが早いこともあります。全部を記録しようとすると、記録が仕事になってしまいます。

20分の無料AI診断では、実際にうまくいかなかったやり取りを一緒に見ながら、どこが抜けていたのかを言葉にしています。手元に外れた指示が残っているなら、消さずに持ってきてもらえると話が早いです。

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