AIへの前置きが、毎回長くなる
書いた人: 服部健太(一宮ではかぜ整体院を経営)
AIに何か頼もうとして、本題の前に説明を書き始める。うちは一宮で◯◯をやっていて、来られるのはこういう年代の方が多くて、店の感じはこうで。そこまで打ったところで、自分で書いたほうが早かったのでは、と思う。
私もそうでした。ちゃんと説明したほうが答えがよくなるのは、何度か試して分かっている。分かっているから毎回書く。書くのが億劫になって、そのうち開かなくなる。
続かなかった理由が、忙しさでも向き不向きでもなく、毎回おなじことを打つのが面倒、だったわけです。情けない話ですが、道具をやめる理由なんてだいたいこの程度だと思います。
前置きを毎回書くのではなく、役割を先に決める
人に頼むときのことを思い浮かべてみます。新しく入った人に、朝いちで毎回「うちはこういう店で」と説明し直すことはありません。最初に一度伝えて、あとは「これお願いします」で通る。前置きが要らなくなるのは、相手が自分の役割を分かっているからです。
AIに渡すものも、これに近いと思っています。頼みごとの中身より先に、どういう立場で答えてほしいかを決めて渡してしまう。「一宮の小さな店の店主に代わって、常連さん向けの案内を書く担当」。それくらいの一文で足ります。肩書きを一つ持たせるようなものです。
役割が決まると、その先の指示は短くなります。「今週の案内、書いて」だけで、だいたい形になって返ってくる。毎回打っていた前置きが、役割のほうに畳み込まれているからです。
ChatGPTにもClaudeにも、こういう役割を最初に置いておける場所があります。名前は違いますが、どちらも設定の画面から入れるはずです。一度入れておけば、次に開いたときもその立場のまま話が始まります。
難しく作り込む必要はありません。長い設定を練り上げると、今度はそれを用意するのが面倒になって、また開かなくなる。ひと息で言える長さに留めておくくらいがちょうどいいと思います。
今日からできる最初の一歩
効いてくるのは④です。役割を一つにまとめようとすると、あれもこれもと条件が増えて、結局また長い前置きに戻ります。用事ごとに分けたほうが、一つひとつは短いままで済みます。
うまくいった一文は、スマホのメモにでも貼っておいてください。私も凝ったことはしていなくて、使い回している言い方が並んでいるだけです。
- ① 直近でAIに頼んだやり取りを開いて、自分が毎回打っている前置きの部分に線を引いてみる
- ② その線の部分を、役割の一文に言い換える。「◯◯の店主に代わって、△△向けの文章を書く担当」くらいで
- ③ 次に会話を始めるとき、その一文を先に置いてから、用件は短く書く。「今週の案内、書いて」で試してみる
- ④ 用事が変わったら、役割も別に作る。案内文を書く担当と、値段や段取りの相談相手を、一つにまとめない
入り口の先へ
どんな役割を渡すといいかは、その店でいちばんよく書く文章によって変わります。お客様への案内が多い店と、見積もりや説明の文が多い仕事とでは、持たせる肩書きが別物になるはずです。
20分の無料AI診断では、実際のやり取りの画面を見せてもらいながら、その一文を一緒に作るところからやっています。前置きを打つのが面倒で開かなくなっているなら、詰まっているのはそこかもしれません。