予約ノートを移す前に、一週間だけ様子を見る
書いた人: 服部健太(一宮ではかぜ整体院を経営)
表紙が少しよれた予約ノート。日付の欄に名前が並んで、余白には自分にしか読めない字で何か書き足してある。長く使っているほど、その一冊は手に馴染んでいきます。
それでも、ふとした瞬間に思うんですね。そろそろデジタルにしないと、と。予約アプリを調べて、良さそうなものを入れてみる。最初の何日かは両方に書きます。ノートにも、画面にも。そのうち画面のほうが空いていって、気づけばノートだけが残っている。
私も何度か同じことをやりました。続かなかったのは自分の根気のせいだと思っていましたが、いま振り返るとたぶん違います。移す先を決めるのが、早すぎたんです。
そのノート、予約だけを書いていますか
一度、自分のノートをよく見てみてください。名前と時間のほかに、細かい字が入っていないでしょうか。次は少し長めに。駐車場のことを伝える。丸で囲んだり、矢印でつないだり。書いた本人にしか意味が分からない印も、たぶんいくつかあるはずです。
予約アプリが受け取ってくれるのは、たいてい名前と時間と枠です。余白の走り書きには行き場がありません。移した先で手間が減らないどころか、紙に書いていたことをもう一度どこかに書くことになる。二重になって、面倒になって、戻る。よくある流れだと思います。
だから、道具を選ぶ前にやることがあります。一週間、いつも通りノートを使う。書くたびにページの端へ小さく印をつけるだけ。名前と時間しか書かなかったら丸、それ以外を書き足したら三角。これで足ります。
一週間ぶんの印を眺めると、自分の使い方が見えてきます。三角が集まる曜日、決まった場面。そこがデジタルにして効く場所で、丸ばかりのところは正直、紙のままでも困りません。
集めた印と気づきは、そのままAIに読ませてしまうのが早いです。打ち込んで、「この使い方だと、どんな形の道具が向いていそうか」と聞いてみる。アプリ名を当ててもらうというより、自分の使い方を言葉にしてもらうために使う感じです。ここが言葉になっていないと、どれを見ても良さそうに見えてしまうので。
今日からできる最初の一歩
一週間なにも変えないのは、遠回りに見えると思います。ただ、入れてから合わないと気づくよりは、たぶん早い。紙とアプリを往復する期間がいちばん時間を食いますから。
印をつけるだけなので、忙しい日でも手が止まりません。それも狙いのうちです。
- ① 今日から一週間、予約ノートはそのまま使う。この間はアプリを探さない
- ② 書き足しをしたページの端に、小さく印をつける。丸と三角の二種類で足ります
- ③ 一週間たったら、印だけを数える。多い曜日、多い場面を見つける
- ④ その気づきをAIに渡して、「この使い方に向いている形」を言葉にしてもらう
入り口の先へ
観察してみると、そもそも移さなくていい、という結論になることもあります。ノートで十分に回っているお店に無理やり画面を足すと、かえって手数が増える。反対に、書き足しが毎日いくつも出ているお店は、紙のままだと抜けが起きやすい。同じ商売でも、そこは分かれます。
六十分のAI活用診断では、そのノートを持ってきていただくこともあります。お名前が見えるのが気になるようでしたら、付箋で隠したままで構いません。見せていただきたいのは印のつき方だけなので。どこから手を入れるかを決めてから道具を探すほうが、結局は近道になるはずです。