チラシが効いたかは、聞けば分かる
書いた人: 服部健太(一宮ではかぜ整体院を経営)
チラシを配り終えて、しばらく経ったころ。ふと「これ、効いたのかな」と思う瞬間があります。来店が少し増えた気もするし、たまたまだった気もする。はっきりしないまま日が過ぎて、そのうち考えるのをやめてしまう。
私もそうでした。手応えが無かった気がして、次は文言を変えてみる。今度は写真を大きくしてみる。よくなったのかどうかは、やっぱり分からない。分からないまま刷り続けて、分からないまま「うちにはチラシは合わないな」と結論を出しかけたことがあります。
いま思えば、いちばんもったいなかったのはそこです。効かなかったのか、効いていたのに気づけなかったのか。その区別がつかないまま、やめる判断だけしていたわけですから。
測れないのではなく、聞いていないだけ
ネットの広告は、放っておいても数字が出てきます。何回表示されて、何回押されたか。紙にはそれがありません。だから「チラシは測れないもの」だと思い込んでしまう。
でも、紙の測り方は数字ではありません。一言です。来てくれた方に「どこで知っていただきましたか」と聞く。これだけで、ほとんどの答えは向こうから出てきます。口で聞くのが気恥ずかしければ、予約表の端に小さな枠をひとつ作って、あとから自分で書き込むのでもいい。
ただ、聞くだけだと限界もあります。お客さんのほうも、どこで見たか正直あいまいなことが多いので。そこで手を打つとしたら、チラシの側に思い出せる引っかかりを作っておくことです。裏に手書きの一行を入れる。置き場所ごとに紙の色を変える。合言葉をひとつ仕込んで、言ってくれた方に何か小さなことをする。中身は同じでも、入り口が分かれていれば、どっちから来たのかが見えます。
集まったメモをどうするか、というのが次の悩みどころだと思います。ここはAIに任せていい部分です。手帳に書き殴った答えをそのまま打ち込んで、「多い順に並べて、気づくことがあれば教えて」と頼む。表計算の関数を覚える必要はありませんし、字が汚くて自分でも読み返す気がしないメモが、五分で一枚の並びになります。
今日からできる最初の一歩
やってみると、思っていたのと違う答えが混ざっていることがあります。チラシで来たと思っていた方が、実は前を通って気になっていた、とか。それが分かるだけでも、次に手をかける場所が変わります。
数を数えるのが目的ではありません。次の一手を勘で決めなくて済むようにする。それだけのことだと思っています。
- ① 今日来た方から、「どこで知っていただきましたか」と聞いてみる。答えはメモ帳の隅で構いません
- ② いま配っているチラシに、思い出せる引っかかりを一つだけ足す。裏の手書き、紙の色、合言葉。どれか一つで足ります
- ③ 二週間ためる。この間は増えたか減ったかを考えない。集めるだけにします
- ④ たまったメモをそのままAIに渡して、多い順に並べてもらう。次を刷るかどうかは、その並びを見てから決めます
入り口の先へ
何を聞けばいいかは、商売によって少し違います。予約で回るお店なら電話口のひと言が使えますし、ふらっと入るお店なら、聞くより置き方を分けたほうが早いこともある。聞く場面が無いお店で無理に聞こうとすると、続かないんですね。
六十分のAI活用診断では、いま配っている紙を持ってきていただいて、どこで反応を拾えるかを一緒に探しています。聞く場所がお店の中に一つ見つかれば、そこから先は勝手に貯まっていきます。